同じ卸営業でも、日本とアメリカでは前提がかなり違います。違いを知らないまま日本流で動くと、時間だけが過ぎていきます。現地での実務経験から、4つの違いを整理します。
日本のような多層の問屋構造は基本的にありません。小売と直接、あるいはディストリビューター1社を挟む程度です。その分、メーカー自身が小売に直接営業する余地が大きく、直接の関係を作れば条件交渉も自由です。
店舗のマネージャーやバイヤー個人の裁量が大きく、良いと思えばその場で「来週から置こう」が起こります。逆に、稟議を待つ日本側の遅さが商機を逃す原因になります。
会食文化はありますが、関係を作るのは「すぐ返事が来る」「定期的に顔を出す」「問題があればすぐ動く」という日常の信頼です。堅い挨拶よりカジュアルな会話が好まれます。
卸価格だけでなく、小売マージン(一般に30〜50%)、返品条件、プロモーション協力金、支払いサイトが最初の商談で話題になります。ここで即答できない営業は準備不足と見なされます。
アメリカの卸営業は、直接・迅速・継続が鍵です。日本の丁寧さは強みになりますが、スピードと現場対応力が伴って初めて活きます。